翼を持った男達
朝、鳥のさえずりでいつもより長く眠っていた事に気づく。
早く起きなければという思いと、このまどろみから覚めたくないという思いと、葛藤しながら隣に居るであろう相手の方へと寝返りを打つ。
だが、そこにあるはずの温もりはなく、ただ冷たいシーツが広がっていた。
自分より先に起きることなんてまず無い相手が、隣に居ない。
自分はそれほどまでに長く眠っていたのだろうか・・・。
まだ冷め切れていない、頭を振り、リビングでふて腐れているであろう相手を想像しながら、名残惜しいがベットから抜け出す。
寝室の扉をあけながら、そこに居るであろう相手へと声を掛けた。
「おはよう。悪いな、ちょっと寝すぎてしまったみたいだ。」
後ろ手に扉を閉めながら、リビングをぐるりと見渡す。
帰ってくる返事もなければ、そこに居るはずの相手の姿も見当たらない。
・・・シャワーでも浴びているのか・・・。
ということは、あいつも今しがた目を覚ましたのだろう。
それならこちらとしても好都合だ。
朝からあいつの機嫌が悪いと、今日1日の俺の気分にも大きく関わる。
急いで、2人分の朝食を作り、テーブルの上へと並べる。
これで、準備は完璧だ。
あとは、あいつの機嫌しだい。
せっかく作った朝食が冷める前に、あいつに知らせに行こうか。。。
でも、シャワー中のあいつはきっとそれを喜ばないだろう。
きっと、変態呼ばわりされるだけ。
仕方なく、テーブルに突っ伏した。
肌に当たる冷たい感触。不意にそれがあいつの心の様に思えた。
けして自分の弱みを見せず、強情なあいつ。
いつでも強がって、一人で解決しようとして、一人で責任を感じて。。。
仕事上、仕方の無い事かも知れないが・・・もう長い付き合いだ。
誰よりも一番笑顔の絶えなかったあいつが、この仕事をはじめてからでは、笑う事が一切なくなってしまった。
まるで、笑うという事を忘れてしまったように。
あの頃に戻れれば・・・。
辛い事ばかりでも、6人一緒に乗り越えてきたあの頃に。
あいつがまだ、眩しいほどの笑顔を見せていたあの頃に・・・。
薄れ行く意識の中で、うれしそうに笑うあいつの笑顔が見えた。
不意にあいつの声が聞こえたような気がして顔を上げる。
つい、うとうとしてしまっていた様だ。
無理な体勢をしていたせいか、軽く痛みを覚える腰をゆっくりと伸ばす。
「うーん・・・今日はやけに、寝むけがとれない・・・。」
普段は2度寝する事が無い彼にとっては珍しいことだった。
眠気どころか軽く頭痛さへも覚える頭に不信感を募らせながら、時計へと眼を運ぶ。
30分程寝てしまっていたらしい。
テーブルの上には、手も付けられていない、2人分の朝食。
もう、シャワーからは上がって居るだろう。
やっぱり、怒っているのだろうか・・・。
ゆっくりと、寝室の前まで行き、そっと扉を開ける。
「・・・ごめんなさい。」
中を確認する前に、とりあえず誤ってみる。
普段ならここで枕が飛んでくるはず。
だが、待てど暮らせど枕が飛んでくることはなかった。
誰も居ない寝室。
不安になって、風呂場を見に行く。
何処にも居ない。
もしかして、怒って出て行ってしまったんだろうか・・・。
ふっと、浴室を覗き込み、あることに気づく。
昨日の夜と何の代わりも無い。
嫌な予感が体の中を走りぬける。
気づいたときには、寝室の床に座っていた。
おもむろに、ベットの下から、スーツケースを取り出す。
中に入っている洋服達をかき出し、特殊加工されたスーツケースの底蓋を開ける。
嫌な予感は当たっていた。
まるで、時間が止まったかの様に、頭の中が真っ白になっていった。
どうして、気づいてやれなかったのか。
罵声を浴びさせられようが、様子を見に行くべきだったんだ。
いや、あいつが俺より早く起きていた時点で気づくべきだった。
いや、もっと前に・・・。
前の晩、いつもじゃありえないくらいに上機嫌で俺に酒を飲ませていた時に。
俺にばれないよう、お酒に睡眠薬を混ぜていた事にも気づかずに・・・。
ずっとずっと放さずに抱きしめていればよかったんだ。
あいつが姿を消した。
誰にも告げる事もなく置手紙を残す事もなく・・・。
一丁の銃と一緒に・・・。
やっと第一章・・・。
でも、すでに頭の中がこんがらがってます*´∇`*
だらだら連載になるか、はたまたえらい短い話になるか・・・。
どっちに転がるか管理人も分かりません。
全ては管理人の腕次第・・・って事ですね(;´▽`A``
んで、お話ですけど、まだコードネームがまだ出てきていないので、「あいつ」とかしかかけなくて、もう大変。
だって、いきなり「ブルー」はとか「ピンク」はとか出てきたらびっくりでしょ(笑
あと、本来の翼の設定は、普段は苗字で呼び合って、仕事中ではコードネームという形なので、もう、違和感がひどい。
でも、名前出せないしね〜。。。
ではでは、非常にゆっくり更新になると思いますが、よろしくお願いします^^
だって、管理人さへも今度どんなお話になるのか分からないんだもん。